人事部に勤めるOL・与田ひかげが、休日に川越へ繰り出す——そんな設定から始まるSODクリエイト渾の一作。観光地として知られる川越の街並みをふたりで歩くデートシーンから幕を開け、日常の延長線にある"素"の与田ひかげが丁寧に切り取られている。ドキュメンタリーとハメ撮りを掛け合わせた構成が、いわゆるAV的な距離感ではなく、本物のデートを覗き見しているような独特の没入感を生んでいる。
川越という舞台選びが、この作品の空気感を決定づけている。古い蔵造りの町並みや小江戸の風情が、与田ひかげの持つ清潔感のある雰囲気と妙にマッチしており、観光→食事→ホテルという流れが自然なテンポで積み重なっていく。特にプライベートな時間へ移行していく場面では、OLというキャラクター設定が生きており、"非日常の逃げ場を作りに来た大人の女性"という側面が静かに滲む。
全編4K収録・128分という尺の余裕が、作品全体のゆったりしたリズムを支えている。急いで次のシーンへ飛ぶことなく、会話・移動・食事といったデートの細かな積み重ねが描かれるからこそ、クライマックスに至る感情の流れが途切れない。与田ひかげというパーソナリティに興味のある人にとって、これ以上ない密度の128分になっている。




